◆高市新総裁で日経平均株価2,000円超の大暴騰!
10月4日の自民党総裁選挙で高市早苗氏が新総裁に選出されたことを受け、週明けの東京株式市場は驚くべき展開となりました。
「ご祝儀相場」で上昇するとは予想していましたが、10月6日の日経平均株価は一時、2,000円を超える急騰を見せ、史上最高値を大幅に更新しました。先週末からの株価上昇は、まさに驚きの一言です。市場では、高市氏の掲げる積極的な財政出動を柱とした政策に**「アベノミクス第二弾」**への期待が強く意識されています。
◆銀行株が売られた理由:「10月利上げ」は遠のいたのか?
市場全体が歓喜に沸く中、一部で異変が見られました。それは、銀行株が相対的に売られたことです。
この動きは、高市新総裁の誕生により、日銀が当面、利上げを急がず金融緩和を継続するという観測が強まったためだと考えられます。一般的に、銀行の収益は利上げによって改善が期待されますが、「利上げ見送り」の期待感が高まったことで、銀行株は利益確定売りや出遅れといった形で反応したのでしょう。
◆1.5兆円の信用売り残が示す「天井」への視点
最近特に気になるのが、東証の信用売り残が増加傾向にあることです。現在、その額は1.5兆円にも上ります。
もちろん、信用売りをしている投資家は相場の下落にかけているわけですが、これは同時に「今の株価水準は高い」と見ている投資家が多いことを示しています。しかし、この多額の信用売り残は、決済期日までに必ず買い戻される将来の買い需要です。
私は、この信用売り残が大幅に減少するまでは、売り方が買い戻しを迫られる**「踏み上げ」のエネルギーとして作用し、直近の株価水準での天井は続かない**(つまり、高値圏での強気相場が継続する)と見ています。この1.5兆円の「空売り残高」こそが、現在の相場を読み解く鍵となりそうです。


