NVIDIAが選んだ日本の「筋肉」。フィジカルAI銘柄の本命、ファナック(6954)の逆襲が始まる

フィジカルAI ブログ

2024年までのAIブームは、ChatGPTに代表される「サイバー空間のAI」が主役でした。しかし、2026年の株式市場で最大のテーマとなっているのは、間違いなく「フィジカルAI(Physical AI)」です。
AIがついに「身体」を持ち、現実世界を動かし始めた今、その本命銘柄として再び脚光を浴びているのが、黄色いロボットでお馴染みの日本企業、ファナック(6954)です。
今回は、なぜ今ファナックなのか?「フィジカルAI」がもたらす投資チャンスと、日本企業が持つ真の強みを深掘りします。

そもそも「フィジカルAI」とは何か?

簡単に言えば、「AIの知能」と「ロボットの身体」が完全に融合した技術のことです。
これまでの産業用ロボットは、人間がプログラミングした通りにしか動けませんでした。しかし、フィジカルAIを搭載したロボットは、カメラやセンサーを通じて「自分で見て、考えて、動く」ことができます。

 ▶従来: A地点からB地点へ動く(1ミリの狂いも許されない固定動作)
 ▶これから: バラバラに置かれた部品を、AIが形状を判断して最適な角度で掴み取る(自律的な判断)

この「自律性」が、深刻な人手不足に悩む世界の製造業・物流業を救うゲームチェンジャーとなっています。

ファナックが「AI時代の覇者」候補に躍り出た3つの転換点

かつては「保守的」とも言われたファナックですが、ここ数年で劇的な進化を遂げています。

  1. NVIDIAとの強力なエコシステム
    2025年後半、ファナックはNVIDIAとの提携をさらに一段階引き上げました。NVIDIAのロボティクスプラットフォーム「Isaac」を全面採用したことで、「仮想空間で1,000年分の学習をさせ、その知能を現実のロボットに一瞬でインストールする」ことが可能になりました。
  2. 「閉鎖性」から「オープン化」への脱却
    ファナックの最大の武器は、世界中に張り巡らされた100万台以上のロボットという「接点(エッジ)」です。自社独自のシステムを外部に開放(ROS 2対応など)したことで、世界中のAIエンジニアが「ファナックのロボット専用アプリ」を開発する流れが加速しています。
  3. 「ハードウェアの信頼性」という最強の参入障壁
    AIモデルはコピー可能ですが、「24時間365日、10年壊れずに正確に動き続ける機械」を作るノウハウは、一朝一夕には手に入りません。フィジカルAIが普及すればするほど、最後に信頼されるのはファナックのような「高品質なハード」を持つメーカーなのです。

投資家としての視点:バリュエーションの変化

 これまでのファナックは、景気循環に左右される「機械株」として評価されてきました。しかし、フィジカルAIによる変革は、その評価軸を「SaaS・プラットフォーム型企業」へと変える可能性があります。

     

個人的な見解:指標を超えた「期待」

 正直なところ、現在のPERや配当利回りといった投資指標(バリュエーション)だけを見ると、手放しで「割安で魅力的だ」と言い切れる水準ではないかもしれません。 景気敏感株としての顔も持っているため、慎重になる投資家も多いでしょう。
しかし、日本が世界に誇れる「ものづくり」の観点に立つと、話は別です。サイバー空間のAI競争で米国や中国に先行を許した日本にとって、この「フィジカル(物理)領域」は、唯一無二の牙城です。ハードウェアと知能が融合するこのフェーズにおいて、ファナックが見せるであろう成長には、指標を超えた期待感を抱かずにはいられません。

結びに代えて

 ファナックの株価は、単なる中国の景気動向指数ではなく、「AIがどれだけ物理世界を侵食したか」を測る指標になりつつあります。
もちろん、為替リスクや地政学的なサプライチェーンのリスクは常に付きまといます。しかし、「AIに物理的な身体を与える」という壮大なトレンドにおいて、ファナックは世界で最も有利なスタートラインに立っている一社であることは間違いありません。

免責事項: 本記事は情報提供を目的としており、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の最終決定はご自身の判断で行ってください。