【日銀利上げ】0.75%でも円安?市場の「織り込み済み」と今後の投資戦略

考察 ブログ

12月19日、日本銀行はついに政策金利を0.75%程度に引き上げることを決定しました。 1月以来、7会合ぶりの利上げ。30年ぶりの金利水準という歴史的な節目ですが、発表後の市場の反応は、投資家として非常に考えさせられるものでした。

今回の決定と、これからの投資戦略について自分なりに整理してみます。

  1. 「利上げで円安」という皮肉な結末
    普通に考えれば「利上げ=円高」のはずですが、為替レートは発表後に円安方向へと振れました。

まさに「織り込み済み」。 市場は事前に利上げを確実視しており、むしろ注目は「その先」にありました。しかし、植田総裁の会見では今後の具体的な追加利上げへの言及はなし。

「当面は様子見」という空気感を市場が敏感に察知し、安心感(?)からの円売り・株買いに繋がった形です。日銀のアナウンスメントの難しさ、そして市場との対話の難解さを改めて痛感しました。

  1. 「誰かの顔色」とデフレの呪縛
    日銀の判断の背景には、米国の関税政策や国内の賃上げ動向があるとしていますが、どこか「誰かの顔色を伺っている」ような決断の鈍さを感じずにはいられません。

長年続いたデフレ環境に慣れすぎてしまい、日本全体が「インフレや金利がある世界」への耐性を失っているのかもしれません。中央銀行として、経済の正常化を急ぎたい本音と、各方面への配慮で身動きが取りづらい建前。そのジレンマが、あの独特の歯切れの悪さを生んでいる気がします。

  1. 投資家としては「追い風」の展開
    ただ、一人の投資家として今の状況を見れば、決して悪い話ではありません。

不透明感の払拭: 「年内に上げるのか?」という最大の懸念が通過した。

利上げ打ち止め感: 今回の引き上げで、当面は追加利上げがないという見方が強まった。

株価へのポジティブな影響: 為替が極端な円高に振れず、金利の先行きも見えたことで、株式市場には買い安心感が広がっています。

まさに、「不確実性が消えた時が買い」という相場の格言通りの展開です。

今後のアクション:追加投資と銘柄選定

今回の決定を受けて、私の戦略は「攻め」です。

当面の金利上昇リスクが後退した今、業績が堅調な銘柄や、円安の恩恵を維持できる輸出セクター、そして金利上昇の恩恵をダイレクトに受ける金融株の押し目を狙っていくのがセオリーでしょう。

「日銀が動けない」のであれば、市場は再びリスクオンの動きを強めるはず。 次のスター銘柄を探しつつ、ポートフォリオの強化を進めていこうと思います。